大江健三郎講演会

 本日付毎日新聞夕刊。5日に開かれた大江健三郎による講演を紹介。そこで、彼は、現代日本を“席巻”する「会話体主義(カンバセーショナリズム)」を批判したという。少し、記事から抜き出してみよう。

大江さんは「いま日本では、会話体主義が支配的なモードになっている。会話体とは、合意の気分にもとづく文体であり、しっかりした証拠をもとにした反論を伴わない」と批判的だ。若手作家の文体についても「大ベストセラーを含め、話し言葉を基本的作法としている。こうした傾向は出版界全体に及ぶ」と憂慮する。

 これは、面白い。「大ベストセラー」とは、もしかしてあの本? そして、「会話体」推進派として知られる高橋源一郎大江健三郎にどう反論する?(彼は確か「会話体」における新しさに期待していた筈。)