2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

雪子とアルコール

「細雪」のヒロイン、蒔岡家の三女、雪子のモデルは「アルコール依存症」だったとか(→●)。わりに意外な事実。うーん。雪子というより、その姉の幸子の方がどちらかといえば「アルコール依存症」に陥りやすいようなタイプであったような気がしないでもない…

わりにこうした言葉に触れるのは好きだ 

以前、井上ひさしさんとお会いした時、人間が無理して作らなければいけないのは“笑い”だとおっしゃっていました。嫌なことやつらいことは現実にたくさんあるから、努力しなくても経験できるけど、笑いは人工的に作る必要がある、と。僕は“驚き”もそうだと思…

新しい「花椿」

次号から「花椿」がリニューアルをするらしいです。何でも、奇数月号はビジュアル重視(「みる花椿」)、偶数月号は文章重視(「よむ花椿」)になるのだとか。ふーむ……。ビジュアル重視、というのは、何となく想像がつくのだけれど、文章重視、というのは、…

「週刊東洋経済」を買ってみる

「健康商売のカラクリ」というタイトルに惹かれて、生まれてはじめて、「週刊東洋経済」を購入。ほほう。うわさの佐藤優が、「立身出世するために今、あなたがすべきこと」なる文章を寄せてるよ。ぱらぱらと目を通す。<一般論として、日本社会では、周囲か…

黙って帰っちゃ駄目だよ(たぶん)

小学校一年の時、永津さん(仮)という女の子の誕生日パーティーに呼ばれて行ったのだけれど、どういう事情があったのかは忘れたが、このガキは、誰にも何も告げずに、家に帰ってしまったのでした。母親、ねちねちと、怒る怒る。怒られて、ぼくは、実のとこ…

「楽しみと日々」読了

金井久美子&美恵子姉妹による食と映画へのオマージュとでも言うべき一冊。あ、「食」にオマージュはおかしい? それでも、たとえば(長いけど)、 すぐに食べられないだけに、アップル・パイのイメージが、幾重にも薄く重なってふくらんでいるパイ皮のよう…

ちょっと親戚に不幸があったのだけれど

電車の中で揺られながら、ひさしぶりに会ういとこたちに言う文章を考える。「まあ・急なことで・なんなのだけれど・あまり気を落とさないように……。」なにを言っても、どうしても、嘘っぽくなってしまう(つまりは定型に沿ってしまう)のは、まあ仕方がない…

「二十世紀」読了

ときおりNHKで鳩山一郎とか吉田茂とか岸信介とか寺山修司とか、まあそうした「歴史上の人物」が映ると、へーっと食い入るようにして見つめるようになりました。橋本治「二十世紀」の影響ですね。読み終わりましたよ、先週のすえに何とか。2ヶ月かかった……。…

官能小説の電話サービス

http://www.cnn.co.jp/fringe/CNN200705090010.html ウィーンにて。今月末までだそうです。「図書館の施設拡張費をまかなうため」ってのがいいですね。(中上健次の「讃歌」とかならちょっとぼくも聞いてみたいな。)

「同日同刻」読了

開戦時と終戦時、当時の人びとがなにを思っていたのかを探るにはとてもいい資料なのではないでしょうか。とくにぼくのような、歴史初心者にとっては。山田風太郎著。(著というか編。)金井美恵子は、8月と12月にときおりこの本を読み返すそうだよ。果たして…

ややおそい連想

高橋由美子が大々的に売りに出し始めた頃には、どうしてもぼくなんかは、その名前のひびきから「高橋留美子」を連想してしまいがちだったのだけれど、今度テレビ朝日で放送される高橋留美子原作「めぞん一刻」において、いささか突飛とも思える<六本木朱美…

あまりにも酷な設定なので、読んでいて苦しかった、か。

先頃出た桐野夏生の新刊「メタボラ」の主人公のひとりはゲイなんだそうで。「一冊の本」で知りました。何やら、ずいぶんとまた濃そうなフィクション……。以下、斎藤環による桐野夏生へのインタビューより抜粋。 斎藤 主人子をゲイに設定されたのも、何かきっ…

「装丁物語」/「似顔絵物語」

オレって凄いでしょ? みたいな人の毒気にあてられた後で、和田誠の「装丁物語」そして「似顔絵物語」を読むと、そのあまりのまともさにほっとせざるを得ません。あー、やっぱいいなあ、和田誠は。一服の清涼剤――平野レミが惚れ込むのもわかります。って、よ…

やや時季はずれな所感

争いの出来事を思い起こして描かれる文章を読むと、どうしても、ある種の強い感情を喚起されがちになります。まあそれは、仕方がないといえば仕方がないです。むしろ、感情が湧かない方が不思議ではあります。(ここには、「不慣れ」という要素も関係してき…