2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

置物出し

試しにprofileを出してみました。写真の猫はネコワジンさんの手作りです。世界に一つしかない猫。こうした置物にはあまり食指が動かないたちなのだけれど、これにはついつい手が伸びてしまった。今も我が書棚に鎮座ましましております。

記憶の層の流れ

金井美恵子「噂の娘」*1読了。ふう。けっこうかかりました。一文一文の情報量がすごいからね。詠みやすさとは、もちろん、かけ離れている。でも、特に、小説を読み進める上での支障にはならなかったです。つまり、それこそ映画で俳優の衣装を楽しむのと一緒…

阿川対談「堀江貴文」

興味がなくはないのだけれど、残念ながら野球全般にはまるで無知で、どこから入っていいのかわからない。というわけで、今週号の週刊文春に載った阿川佐和子対談「堀江貴文」の回を読んでみました。しろうとにもわかる堀江貴文。 すごいねえ。「一般の人には…

A.A.ミルン「クマのプーさん」

最後に、クリストファー・ロビンがぬいぐるみのプーを引きずって、階段を登っていくイラストがあるのだけれど、なんだかそこが、ぼくには少し恐かったです。恐かったというか、なんというか。今まで一緒に楽しく遊んでいたクマのプーが、実はただのぬいぐる…

「黒革の手帖」を眺める

8時40分帰宅。食事をしながら、ちらちらと世評の高い「黒革の手帖」を眺める。(ちなみに初回は未見。)ほほー。今では「看護婦の資格」ではなく「看護士の資格」というのが政治的に正しい表現なんだな、と感心する。それと、米倉涼子、釈由美子、室井滋の…

三島のなま首

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はじめて見ました(→●)。いちおう、折りを見て探してはいたのだけど、どうしても見つけることはできないのだった。ジャニーズみたいなものか。もっと恐ろしいものだと思っていたよ。

ナオコーラ登場

外は気持ちよく晴れていたのに、なんだかあまりに切ないニュースが多くて、やっぱり少し参る。そんな中、本日付けの読売新聞夕刊に載った山崎ナオコーラの記事を見て、申し訳ないなあとは思いつつ、ついつい笑ってしまった。なにせ今回文芸賞をとった小説名…

大道珠貴「ミルク」

女の子の(冴えない)日常を描く7つの短編。全編書き下ろし。初期の頃に比べ、大分登場人物のヒネクレ度が減っているような気が。最終話のさわやかさは、一体どうしてしまったんだろうと訝ってしまうほどでした。

津島佑子「ナラ・レポート」

母と息子が何度も転生しつつ、その都度、前世の記憶は微妙なかたちで残されているから、彼らの悲劇は終わらない。と、そのように一見感じられるのだけれど、物語の最後に再び出てくる大仏の姿から、「単純なループは断ち切られた」と判断してもいいのかもし…

「ブラック・ジャック」放送延期

http://www.ytv.co.jp/bj/ もし今晩「ブラック・ジャック」がふつうに放映されていたら、いったいどうなっていたのだろう。BJとピノコを助けたあと、地震でつぶれた家の下敷きになるのら犬の話。「時機が悪い」ということで、クレームをつける人が出てくるの…

けらえいこ「あたしンち」(10)

この本ではじめて知った。けらえいこ、こども産んでたんだ。なるほどなー。だからこそ、隔週連載になってたのか。とこれは下種の勘ぐり(?)ですが。勘ぐりついでに、けらえいこってのは、ほんとうにおいしいポジションにいるなあ。うらやましいなあ。僕は…

「山猫」

http://www.crest-inter.co.jp/yamaneko/ 美しきヒロインが、主人公たちの前にはじめて登場するシーン。そのあまりの美しさに男たちは息をのみ、女たちはただ呆然とするばかり。という、今ではもうあまりお目にかかれない映画の典型を観ることができてよかっ…

10.23地震

う。また揺れてる。小学生の頃は「こんなの遊園地のアトラクションをタダで楽しんでるようなもんだし」とうそぶいていたのだが、さすがに大人になると、テストの結果より地震の方がこわい。あの頃は、思いきり藤子不二雄の世界に守られていたんだなあ・・・…

「蝶のゆくえ」(「近況・日記」より)

高橋源一郎が橋本治の「蝶のゆくえ」を凄い勢いで誉めている(2004年10月13日の日記→●)。ふーん。そんなにいい本なのかな、とちょっと記憶にとどめつつ(なんてクールに書いているけれど、ここの文章を読んだ時、実はかなり興奮した)、どうして高橋源一郎…

「メゾン・ド・ヒミコ」製作発表

あ。こういう映画があるんだ。「メゾン・ド・ヒミコ」。先日製作発表をやったらしいですね(→●)。なんだか、オダギリジョーがゲイ役をやるってことばかりに注目が集まっているようだけれど、ま、それも無理ないか。これが(「ジョゼと虎と魚たち」と同じ監…

久びさニューズウィーク

台風23号上陸。あまやどりがてら入った書店で「ニューズウィーク」を購入する。最近はこうした衝動買いをしていなかったのだけれど、しばし避難場所を貸してくれたことに感謝の意を込めて。もちろん、ぱっと見でおもしろそうだったからなのですが。 クリスト…

早いなあ

ここ1週間で、マスクをしている人をよく見かけるようになりました。花粉症かな?今期は、花粉量が多いと――夏も異様に暑かったし――いうからねえ。もしくはただの風邪なのか。ここ最近気温の変動が大きかったし。職場でもごほごほ咳をしている人をちらほら見…

pya! ドアが開かない、ぶち破ろう

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http://pya.cc/pyaimg/pimg.php?imgid=1953 押してもだめなら・・・か。

べんりな「はまぞう」

はまぞう、はべんりですね。今日はじめて使いました。今まで、使い方がよくわからなかったのです。そうか。リンク云々のボタンをクリックすればいいのか。(石橋をなかなか叩かないタイプ。)これから、ハードユーザーになるかもしれない。ただジャケが可愛…

金井美恵子『目白雑録』

前に出た『「競争相手は馬鹿ばかり」の世界へようこそ』(凄い題名だ)では、あまりの接続助詞「が」「けれど」の多さにへきえきして、正直じっくりとは読めなかったのです。まあつまり、文章が極端に長いってこと。文章が長い・イコール・駄文、という刷り…

うまい悪口

現在金井美恵子の「目白雑録」という本を読んでいるのですが、いやあ、悪口、うまいっすね。自分の中で悪口には純然たるヒエラルキーがあって、彼女のそれはかなり上位にランクインしますな。つまり、読んでて不快、の逆。笑える笑える。言われている対象の…

「アフターダーク」をゲーム化する!

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http://media.excite.co.jp/book/game/005/ 麻野 (略)村上春樹の純粋に嫌いなところがひとつだけあって。例えば、高橋の台詞だけど“音楽をやるのはすごく楽しいけどさ、それで飯は食えないよ。何かをうまくやることと、何かを本当にクリエイトすることのあ…

懐かしい本

僕が自分の小遣いではじめて買った本は、筒井康隆の「俗物図鑑」。まあ、ローティーンの男子としてはあたりさわりのない選択だと思う。(ちなみに、筒井康隆の名を知ったのは手塚治虫の「ばるぼら」から。上記、日本橋丸善で買ったのです。)ということは、…

さよなら丸善

今日で、日本橋丸善はひとまず幕を下ろします。今度開くのは3年後。うーむ。今まで色々世話になったし、ともかく足を運んでみますか、と買い物帰りにちらっと寄る。1階の書籍売り場以外、全館文字どおりの「閉店セール」。何か買おうかなと思いつつ、ふだ…

西原理恵子のへナタトゥ

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http://www.toriatama.net/ きもちわるいな・・・。 関係ないけど、この前のスペリオール「女の子ものがたり」は、かなり身につまされるものがありました。絵さえ上手くなれば、現在の状況――貧乏で、友達と通じ合えなくて、ペットの小鳥も死んじゃった――から…

行きたいなメモ

草間彌生展(→●)。この前読んだ後藤繁雄のブックレビューで彼女のこと大絶賛してました。浅田彰とともに。「エンターテイメントとなった病理」ってこういうののことかな? ヴィスコンティ監督「山猫」(→●)。いつの間にか「映画祭」の方は終わってたんだ・…

「リンダ リンダ リンダ」

http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=5189 山下敦弘監督の最新作「リンダ リンダ リンダ」は、韓国の女の子と日本の女の子の友情物語。いいですね。恋愛物語よりそっちのほうがより親しみが湧きそうな気がする。というか、そっちのほ…

H家退去

仕事から帰ってきたら、母親が「いいしらせがあるのよ」とにこやかに言う。まあどうせ碌なことではないんだろうと期待せずに聞いてみると、なんと、我が家の真上に住むH家が引っ越すとのこと。「へぇー、なんで今頃?」「知らない。でもKさん(我がマンショ…

トゥー・ブラザーズ

そういえば先日、「らくだの涙」*1という、小泉吉宏の恐竜マンガに出てくる小学生たちが学校で見せられたのと同じ映画をBunkamuraで見てきたのでした。子らくだの育児を放棄した母らくだに、プロのつま弾く馬頭琴*2の音色を聞かせると、あら不思議、彼女は涙…

後藤繁雄「くろい読書の手帖」

うん。面白かったです。昨日はちょこちょこっと揶揄するようなことを書いたけれど、基本的に、全編「へえ、こういう本があるんだ」と、教育される気分で読み進めることができました。ただ、丸谷才一風に言わせてもらえば、ちょっと「気取って」書かれた文章…