うまい悪口

 現在金井美恵子の「目白雑録」という本を読んでいるのですが、いやあ、悪口、うまいっすね。自分の中で悪口には純然たるヒエラルキーがあって、彼女のそれはかなり上位にランクインしますな。つまり、読んでて不快、の逆。笑える笑える。言われている対象のことを、特に悪く思っているわけではないのに笑わせることができるというのは、やはり「うまい」悪口と認定して差し支えないでしょう。野坂昭如と苗字が一字違いの作家のこととか。あ、ちょっと悪く思っているかな?