2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

三だらけ

今更ながらなのだろうけれど、夏目漱石の小説にはやたらと「三」の入った登場人物・動物が出てくる。『三四郎』の小川三四郎の他に、 『吾輩は猫である』の三毛子と多々良三平 『それから』の平岡三千代 『行人』の三沢 『道草』の健三 三だらけだ。 まだ他…

息子局

はたして女性の声による振り込め詐欺は可能なのだろうか。 原理的には、おそらく「可能」(ということばをつかうのにも躊躇いが生じるところではあるのだが)なのだろうけれど、しかし、その具体的な内実となると、わたしの乏しい想像力では追いつけないもの…

余波

漫画の中の絵を表語文字の一種とみなすと(養老孟司みたいだけれど)長年、日本における「新しい漢字」の役割はこれらが担ってきたのだろうかという思いに囚われたりもする。 ーーーーー また、戦後の国語改革の最終目的が、あらゆる漢字の廃止にあったのな…

祝砲

チャイコフスキー本人は気に入ってなかったようだけれど(「幼稚」だとか「大衆向け」だとかいってたとか)でもぼくは好きですね、序曲「1812年」。(「でも」ってことないか。)最後の大砲がどーんどーんどーんどーんと連続で鳴るところなど、正に「か・い…

儂問題

例えば「障害」と記すか「障碍」と記すかという問題は浮上しても、ここで「どっちも何だからいっそのこと新しい漢字(っていうか言葉)を作ろうか」って意見が真剣に出て来る例はあまり耳にしない。 でもカタカナでの新語は、「アラフォー」だの「イクメン」…

野比くん

藤本弘は生前「のび太はぼく自身だ」といっていた(らしい)のだけれど、今読売で連載されている我孫子素雄の「まんが道60年」を読んでいると、意外に「のび太は我孫子素雄だ」という気がちらとしてみたり。これは、かなり失礼に抵触しかねない思い付きだか…