2004-04-01から1ヶ月間の記事一覧

やっぱりつかみづらい

村上春樹の「沈黙」って学校の教材として単独で売られてるんだよね。要するにあれは「自分の頭でものを考えない大衆って怖いねー、はっはっは」という話なんだけど(大雑把過ぎ)、いやー、そこまでバカな人間ていないだろー、いやいないと思いたい、という…

つかみづらい

辻仁成の本って今まで一度も読んだことはないのだけれど、前にAERAの表紙に載ったときこんなことを言っていたと記憶している。すなわち「僕は幼い頃いじめにあっていた、そのことをテーマに小説を書いていきたい」。違ったかな。でも大筋として間違ってない…

せちがらい

桐野夏生がエドガ―賞を逃したという記事を読み、別にさほどのディープな桐野夏生ファンでもないしましてやエドガー賞なるものの真の価値なんてぜんぜん把握してないのだけれど、もし受賞してたらやっぱりそれなりの嵐が起きてたのかなーと思ったりする。とゆ…

あたまでっかち

けっこう藤子・F・不二雄のSF短編「イヤなイヤなイヤな奴」が私に与えた影響は大きくて、要するにあれは「同一の敵を前に結束する人間の習性」を巧みに揶揄した優れた作品なのだけれど、そしてもしかすると、いやもしかしなくても、この短編の影響などではな…

小川洋子「博士の愛した数式」*6

前評判のあまりに高すぎる本に手を出すのはやっぱりちょっと気後れするところがあるのだけれど、この本はどうやら読んでおいた方がいいとの判断を下し先日読了。なるほどなー、受けるわけだよなあ。8時間しか記憶の続かない数学者との1年に満たない交流を描…

犬と新潮

先日日経に出た記事からてっきり池田晶子の愛犬はまだ御存命なんだねと思っていたのだが、本日発売の週刊新潮の読んで、今飼ってるのは二代目だと知る。そりゃそーか。前々から病気だっていってたからな。新しい犬ともなかなか楽しい生活を送っておられるよ…

夜の公園はこわい

今日の武道館コンサートはaiko。って実はよく、どころかぜんぜん知らない。夜7時過ぎに付近をてくてく歩いてたんだけど、あたりは急ぎ足の若い女性でいっぱいでした。うん、そう、男性の姿といったらダフ屋くらいしかなかったね。偶然か。にしても、こわいよ…

非常勤講師――こんな処遇ではいけない

Web

http://www.asahi.com/paper/editorial.html 昨日の日経のコラムで星野智幸が自身の体験談を述べてたね。 準備等を含め、授業のためにさいた時間で割ると、自給千円以下になる。大学の先生なんて、深夜にコンビ二で働くのと大差ないのだ。 近くに同じような…

ねます

確かに金はかからないのだけれど、その分時間を多量に使って、そろそろこの事実を厳粛に受け止めるべきかと、クーラーの風に打たれながらひとりごちる休日前。あ、インターネットについてです。にしても、山田ズーニーが「就職は魔法の杖?」なんて文章を書…

「キッチン」再読

初七日。だからというわけではないけれど、吉本ばなな(当時)の「キッチン」を再読したり。綿矢りさはこの本を「何回読んだかわからない」とおっしゃる。ま、それだけの魅力はあるよね。おたくっぽい魅力とはまた違った、なんというか“磁場”が働いてる。ち…

サラーム・パックス「サラーム・パックス バグダッドからの日記」*7

この本の著者を「我々と変わらないごく普通の若者(ただイラクに住んでるだけ)」なんて言説によくお目にかかったものだが、いや、けっこうこのひと、ちがうよ。少なくとも、ぼくとはちがった。なんて書くとまた変な誤解を与えそうだが、で、はなしの筋とし…

ねむい

保留抜きに暴力的な通勤電車の混雑にもまれ午前中は夢と現の境目があいまいになってる。春はいつもこうだったっけと記憶を遡ってもそんな瑣末な事に拘る脳の容量は残ってない。せっかくいつもより10分も早く家を出たのに逆にいつもより混んでいるというこの…

コールド・マウンテン

http://www.coldmountain.jp/ 今まで観た中で今回のジュード・ロウが一番色男だったような気がする。戦闘シーンがあるとは思ってたけど、それがかなりにハードだったのでけっこう度肝を抜かれた。うん、おもしろかったですよ、ちゃんと。少なくとも「リプリ…

川端康成賞、絲山秋子に決まる(16日)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040417-00002075-mai-soci 今朝の日経新聞読書欄で知った。(今さら、ではあるが。)ちなみに同欄で池田晶子の「新・考えるヒント」が著者の写真と共に取り上げられている。あ、まだ愛犬のコリーは御存命なのですね。そ…

新刊チェック

橋本治の新作「上司は思いつきでものを言う」(集英社新書)。はは、うまいこと言うなあ。昨日僕が言いたかったことって正にこれなんだが。たぶん読むだろう。と、その隣には生活人新書の「パラサイト社員の活用術」なる本が。・・・たぶん読まない。

プール人口が増えて来た

今日なんかはけっこう寒いのに、それでも春が深まるにつれプール人口が増えつつある。うー、みんな、単純だなあ。人が多いとどうしても休み休み泳ぐことになるから、いかんせん、すっきりしない。いっきにバーッと泳ぎたいっす。橋田壽賀子が羨ましい。自宅…

04年4月20日22時53分

はは。と無理に笑う。へへへ。天に召されてしまいました。愛犬芽衣さん。享年13歳。ひつじ年の5月に来たから、「芽衣」さん。説明するのもバカだが、“メイ”と鳴くひつじ年の5月(May)・・・。実に美しくて立派な柴犬でした。合掌。家で、息をひきとったの…

高橋源一郎「さようなら、ギャングたち」*8

英訳記念、ということで初読み。高橋源一郎の輝かしきデビュー作。もっと難解な話かと思ってたのに、意外にオーソドックスでしたね。空白が多くて、すぐに読める。まるでマンガだ。ひりひりするような哀しさに溢れて、ああ、これがうわさの「リリシズム」っ…

カラオケ的

ふう。なんか疲れ気味です。いや、今日も恒例の会議があったのですが、ねえ、ほんとに・・・ため息出ちゃうよ。もっと有意義なことに時間を使いたいと思うのは不遜なのでしょうか。この問題は自分でも整理しきれてないので、またそのうち。一言。世の中には…

ゼイディー・スミス「直筆商の哀しみ」*9

「ホワイト・ティース」で世界中の度肝を抜いた(でも日本では全然騒がれなかった)ゼイディー・スミスの長編2作目。綿矢さんもこのくらいスケールの大きな作家になって欲しい。って“若い女性”ってことでひとくくりにするのも何だけど。原題「オートグラフ…

ごちる

ひ、ひとりでできる仕事につければなあ・・・。(別に、今いるところの人たちがきらいというわけじゃないのだけれど、それでも、ときおり、こうして「ひとりでできる仕事につければなあ」と強烈に思うのです。ほんとうは、さっき、一緒に働いてる人のあまり…

みんなしあわせそうだなあ

ここんとこ、春の陽気に誘われ、北の丸公園周辺を散歩しているのですが、今日はやたらに人が多くて驚いた。そうか、武道館でコンサートがあるんだ。(これだ。)テーマが「やさしさに包まれたなら」。うんうん。そうかそうか。なかなか渋めの成人男女が顔を…

なつかしい

よしもとばななのQ&Aで「チンプイ」なんて単語を見かけて、ひとしきり懐古の情に浸る。ああ、あれが藤子・F・不二雄最後の作品か。ってことは、藤子ワールドの最終進化形? にしては、世評がいまいち・・・といった不満には僕も同調する次第です。かわいい…

養老孟司「運のつき」*10

この本自体がどうこうとか、もうそういうレベルには養老先生いないのかもなあ。なんだか最近の本はどれも「養老節」、これに尽きて、内容は・・・たしかに詰まっているんだけれど、それをいまさら吟味しても、って気になります。全共闘へのいちゃもんが、や…

抹茶系

アド街ックで紹介されてた神楽坂「紀の善」の抹茶ババロアを食べる。うーん、ミーハーだなあ。まあ実生活で悲しいことがあったもんでね。たまにはいいだろうってことで。ババロア、“上品な味”で、心も癒されました。630円と意外に高めだけど。「女の子がイチ…

苫米地英人「洗脳護身術」*11

オウムシスターズの長女と結婚した経歴を持つ苫米地先生が、自身の洗脳術を詳らかにしながら、現在も、われわれを襲い来る様々な洗脳の魔の手から身を守る術を伝授する。へへー。なかなかイラストが危なくてウケる。ある種、トンデモ本なのかなあ。僕の中の…

手塚治虫文化賞

Web

http://www.asahi.com/tezuka/ 大賞に岡崎京子の「ヘルタースケルター」。やっぱりなと思う。と同時に著者コメントにも期待するのだけれど、それは酷な話なんだろう。そういや、去年は高野文子だったんですね。「あんなのと一緒にするな!」と怒る高野ファン…

J・ユージェニデス「ミドルセックス」*12

ふう。完璧に打ちのめされた。世界にはまだまだ凄い作家がいるんだなあ。デズデモーナ(主人公の祖母)がないがしろにされないでよかった。解説で柴田元幸が褒めまくり。そりゃ、褒めるよね。この後出る書評に注目だな。

テレビ

アド街ックで神楽坂特集。芽衣さんを横目で見ながら眺める。僕は表通りしか歩いたことないから(うどん懐石の店には行ったが)裏通りの雰囲気に、もうめろめろだ。でも、あの街に芸者ってほんとにいるのか? 見たことないけど。アディダスは取り上げられてて…

犬日記

1週間の入院を経て、芽衣さん帰宅。思ったより顔つやはよい。ただし、立ち上がることはできない。(先日の腰痛は、肝炎だった模様。)少し漏らしてしまったらしく、あたりは動物園のような匂いがしている。僕が帰ってきたことで眼を開けたと解釈するのはあ…