2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『堂々たる政治』読了

与謝野馨著。2008年。新潮新書。って、政治に関してはまったくもってパッパラパーなんですが、でも、面白かったっすよ。この本。少なくとも、1冊の本として、面白く読むことができました。つまりは、この本に表れている与謝野馨というパーソナリティーに同…

体の声を聞くということ

最近本を読んでいたら「体の声を聞く」というフレーズをよく見かけるのだけれど、んー、これはいわゆるシンクロニシティってやつなんですかね? というか、そもそもぼくの体が「声を聞け!」と訴えているからこそ、こうしたフレーズが気になるようになってい…

『風が強く吹いている』読了

周回遅れの感動体験。この本が出版された2006年に店頭で眺めた際には、山口晃の手でカバーに描かれている走やハイジやムサや双子その他のメンバーのイラストを見て、「そうか、駅伝の話かあ」と自分との接点を見出せなかったのに、どうして今回――とくべつに…

「文学史」再編成

で、その「BRUTUS」(10月15日号)なんですが、橋本治のプロフィール欄にこんなことが記されている。 「文学史」を再編成する長大な連載が『新潮』誌上でついにスタート。 「文学史」を再編成? それ、というのは、この前「一冊の本」(2007.1)で書いていた…

「大琳派展」@東京国立博物館

あれ、この光琳の「風神雷神図屏風」は前にもどこかで実物を見た覚えがあるな、と思っていたら、どうやら2004年に東京国立近代美術館で行われた「RIMPA展」でのことらしい。ちゃんとチケットも取ってありました。どちらも光琳の雷神がチケットにメインモチー…

『最後の「ああでもなくこうでもなく」』読了

そうなんすよねえ。終わってしまうんですよねえ。広告批評。といっても、実のところ、ぼくの関心は、この雑誌の連載を終える橋本治氏の今後の動向の方に向かっているのですが。どうするのだろう? この連載に注がれていたエネルギーはいかなる形で他のものへ…

鼻が詰まらない

だいたい毎年この季節になると、豚草のせいなのかなんなのか、鼻づまりが発生し必然的に夜の眠りの質が悪くなっていたのだけれど、どういうわけだか今年は(多少くしゃみは出るものの)寸ともそうした症状が顔を出さずに済んでいるので、内心小躍りしながら…

「トウキョウソナタ」鑑賞

かなりに私情に溢れた見方だと思うので――ちょっとネタバレもあるし――たたみますね。(今回はじめて、この「続きを読む」記法を使いますわ。)

エモーショナル・ドローイング

竹橋の東京国立近代美術館にて。さすがに、そのとき聴いてきた曲が頭に流れる、というふうにうまい具合にことは運ばなかったのですが、しかし、確実に、ペンを握っていたとき流れていたであろう曲のスピリットじたいは感知できたと思いますよ。奈良美智の最…

新潮文庫の三浦しをん

なんだか三人官女と五人囃子みたいっすね。いや、『秘密の花園』と『私が語りはじめた彼は』の関係が。関係、って、この2作には、ただ著者がいっしょという関係しかないのだけれど。それをさえ、関係といっていいのかどうか躊躇われるものはあるのだけれど…