エモーショナル・ドローイング

 竹橋の東京国立近代美術館にて。さすがに、そのとき聴いてきた曲が頭に流れる、というふうにうまい具合にことは運ばなかったのですが、しかし、確実に、ペンを握っていたとき流れていたであろう曲のスピリットじたいは感知できたと思いますよ。奈良美智の最新作を見て。ほかにも、あれだけ絵が描けりゃ、そりゃきもちいいだろうなあ。というそのきもちよさを共有(たぶん)できたので、たいへん満足であります。
 辻直之というひとの、木炭アニメ(「エンゼル」)を暗闇の中で見て、若い女性2名がやや不穏当な感想を漏らしていたのですが、あれは、詰まるところ、作品に圧倒されてたということなのかしら? 結局最後まで、見ていったようだし。ぼくが行ったときは、けっこう空いてたから(つまりは、超弩級にメジャーな催しではないという感じ)、ちょっと気分転換するのにもちょうどよかったです。学芸員のひとたちが、あまりにてもちぶさたに見えて、なにか作品についての質問とか、話しかけた方がいいのだろうか、などと気をつかったりもしてみたり。