2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

畳の色褪せ・その後

棚をどけてまだ1週間も経ってないのに、もう、青々としていたところが周りの畳の色と区別がつかなくなってきている……。たといスタート時点で差があったとしても結局ゴールはみな一緒。という教訓にも似たようなことをここから読み取ることも可能かもしれま…

『モスラの精神史』読了

昨夏の本。講談社現代新書。小野俊太郎著。昨日、王蟲についてちょこっとばかり触れたのはこの書が為であります。まあ、そういわれてみれば、「モスラ」の後継者としての「ナウシカ」という図には、肯じざるを得ない面がありますね。虫と女性。(いや、現時…

Ωの思い出

受け狙いだったのか何なのか、小学6年の夏期講習の際、講師の青年が「Ω」(オーム)を「王蟲」に掛けていたことがあったのですが、当時は『風の谷のナウシカ』の存在は知っていても中身までは見ていなかったから、「急に何をいい出すんだろうこのおっさんは…

表紙といえば……

長嶋有著『ジャージの二人』。集英社文庫版。おどろきましたよ。いつのまに、あんな風になってたんだ? って、映画がきっかけなのは百も承知なのですが。心底、おどろいた。(映画、好評なのかな? 機会があれば見たい。)

アルベルチーヌとアンドレ

頭にブーケを載せた若い娘が、薄くピンク色に染まった尻をこちら側にむき出しにし、それを、ベッドに腰掛けた金髪で全裸の同じく若い娘がほほえましげに眺めている——というのが集英社文庫『失われた時を求めて』10巻の表紙イラスト(→●)なのだけれど、「か…

ちょっとつけたし

名前をつけることによって人を支配するという話は、まあ『千と千尋』とか、支配云々とはちょっと違うのだろうけれど、戒名とか、洗礼名とか、ニックネームとか、そういうところにあまねく行き渡っているような気がします。こういうのものの場合、「名付けら…

『いきなりはじめる仏教生活』読了

変な本……。って、これけっして貶したりしてるのではなく。充分、おもしろいっす。ただ、そのおもしろさが、書かれていることはもちろんのこと、語り口、に依っているところも、決して少なくはない、というところに戸惑ってしまうというか……。「一冊の本」(…

『風花』読了

現時点での川上弘美氏の最新作。集英社刊。2008年。読むのが遅れたのは、実のところ、帯の文句に食指が動かなかったため。「愛はいかにして色あせていくのか。」……うーん。ただし、ブックオフで売られていたのを見て、速購入。その日の夜に読み終える。相変…

引っ越して1ヶ月

もう、畳の色が褪せてきている、というのは、窓際に置いていた棚を机の横に移動させた際にわかったことなのだけれど――棚が置いてあったところは、周りより確実に青々としている――毎日見ていても、少しもそんなことには気がつかないのです。夏場だからこその…

内蔵休憩

評判の高い『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』(2008年・幻冬舎新書・山本ケイイチ著)。買ってきました。読みました。おもしろかったっす。そこで気になったのが、高級フィットネスクラブのロッカーの広さより、アンダーアーマーのウェアより、安い…

『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』読了

ああ、こういうのが、まさに「っぽい」です。自分の中にある「江國香織のイメージ」と、寸分違わず一致する。この短編集自体が、代表作のひとつと目されている面も多分に作用しているのだろうけれど、うーん、何となく、安心します。安心というか、手練れの…