Ωの思い出

 受け狙いだったのか何なのか、小学6年の夏期講習の際、講師の青年が「Ω」(オーム)を「王蟲」に掛けていたことがあったのですが、当時は『風の谷のナウシカ』の存在は知っていても中身までは見ていなかったから、「急に何をいい出すんだろうこのおっさんは」という感じで、少なくともぼくにはちんぷんかんぷんだったわけです。単純に、子供らを前にどんな反応を示すのかと試してみたかったのかもしれない。(このひとは他にも「マク×ナルドの肉にはミミズが入っている」などという噂をじつに嬉しそうに語っていた。)まあ確かに、今となっては、「Ω」と「王蟲」は、全体のフォルム自体も似通っているといえば似通っている、ような気がしないでもないのだけれど――意味も似ている? 「電気抵抗」? そこらへんになると、もう記憶のどこを探しても見つからないんだよなあ。