太鼓判を押す

 前に、「下妻物語」に出てくる生瀬勝久を「お歯黒べったり」と表したけれど、あれは、おそらくシンナーでボロボロになってたんだな。しゃべりが、ほとんど聞き取れなかったもの。そりゃそうか。いくら21世紀の下妻だからといって、お歯黒を塗る必然性はないもんね。その手の、ヤンキー文化がもしかすると存在するのかなと思ったのですが。失敗。
 というわけで、観てきました「下妻物語」。小・中学生がわんさといて、彼ら彼女らが大人になった暁には、この映画は、立派なカルト映画としての地位を獲得していることだろうと深く思った。えっ、もう終わり? といった具合に絶妙のテンポで話は展開し、「今年前半期最大の収穫」なんて文言を雑誌か新聞で2回ほど目にしたけど(パクリか?)、そのことばに偽りなし、と太鼓判を押してもいいくらいでした。
 ただ、ちょっと、エンドロールに流れる深田恭子の映像が怖かった。容姿が、ではなく、なんというか、つまり、その・・・精神が・・・。それも女優としての凄みか? 
 土屋アンナって、はじめてananで写真見たとき、「岡崎京子のマンガに出てくるような子だなあ」と驚いたんだけど、いざ動いてるシーンを目にしたら、ふつうの“生きている人間”でした。当たり前か。