三回忌

 2年前の今日。ナンシー関が逝去した。享年39歳。ふう。あれから2年かあ。とかなりに感慨深い。午後1時過ぎ、仕事場で、前の席に座っている女性が「ナンシー関が死にましたね」というのを聞いて、すぐには「あの」ナンシーと結びつかなかった。同姓同名のプロレスラーかなんかかなと思ったくらい。ちょうど週刊朝日に掲載されていた辻仁成の結婚を扱った文章を、いつもと同じように楽しんだ後だったので。ときどき本屋で新しく出た文庫等をぱらぱらと眺める。「古くなるのかなあ」という恐れはあまり当たらず。リズム良く快適に読める。読めるのだけれど、ナンシー関が「ナンシー関」であり続けるために払った労力というのも並大抵のものじゃなかったんだな、なんて思う。付け足しながら、いま生きてたらどんな文章を綴っていたのだろうとも当然思う。