「ドリーマーズ」 

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キネマ旬報」の座談会を立ち読みした限りでは、これまたかなり面白そうな映画でありますね。舞台は1968年の巴里、アメリカ人留学生のマシューが、美しき双子姉弟と性のアバンチュールに溺れていく、という。アバンチュールか。今時映画の紹介でしかお目にかかれないような単語だ。それはともかく。主人公マシュー役に、「ヘドヴィク・アンド・アングリーインチ」でユニークな裸体を見せてたマイケル・ピット。「CUT」ではディカプリオに(角度によっては)似てる、なんて書かれてたけど、多分それ本人も意識してると思う。本人じゃなく、制作者が、かな。双子のお姉さん役にエヴァ・グリーン。うーん。ちょっと知らないです。写真で見る限りふつうに可愛い女性だ。そして弟役に、フィリップ・ガレルの息子のルイ・ガレル。なんて書いてて、誰だろう、フィリップ・ガレルって。主観にもよると思うが、ルイくん、あまりキュートではないなあ・・・。
「CUT」によるマイケル・ピットへのインタビュー。

ーーあなたが考える、ポルノグラフティと『ドリーマーズ』のようにセクシュアリティを大胆に扱った映画との違いは何でしょう?
「ひとつはマスターベーションのためのもの、もうひとつはそこから何かを学ぶもの」

 なんだかすごい英語的な答えだ。
 坂本龍一はこの映画を見て泣いたって。そりゃそうか。まさに彼の年代のための映画ではあるのだろうし。監督にベルナルド・ベルトルッチ。ふむ。名前だけ聞いたことはある。特にその名で何かが喚起されることはないが。上の「キネマ旬報」では、もうすぐ公開される「69」との比較がなされてて、こちらのほうが、より濃密に1968年前後の空気が再現されてるとか。まあ観にいくけどね「69」。前評判いいし。原作好きだし。けれども、ちょっとは四方田犬彦の「ハイスクール1968」で得られたような当時の空気に触れたい欲望もあるわけで。というわけで、おそらく、観るな。この「ドリーマーズ」も。B級ポルノっぽい雰囲気を感じないでもないけど。って、けっしてそんな雰囲気が嫌いなわけじゃないし。むしろ好きか。