夜二態

ひさびさに直球の喧嘩を見ました。女の子同士の喧嘩。夜12時、自転車で家まで帰る途中の路上での出来事です。
「バカにしてんじゃねえよ」と、やや豊満なタイプがショートカットの頬をバシッと叩き、「あんた、そんなこと言ってて楽しいの?」と、何やら複雑な事情を偲ばせるセリフを吐いています。叩かれた方は、ただもうじっと俯いて、「ああ、まずいところに出くわしちゃったなあ」なるこちらの心情などものともしない濃厚なオーラをあたりに漂わせていました。
僻地の町にもいろいろあるのだ。
もうひとつ、これまた夜の12時での出来事です。
パチンコ店の前で、若い男が携帯に――恐らく留守電に向かって喋ってたんだろうな――外人口調の日本語を用い、「ワタシハ・イマ・アナタノ・ウシロニ・イマス」、更にボリュームを上げ、「アナタガ・スキデス!」と咆哮(つーか絶叫)していました。流行ってるんすか? こういうのが? とんと世間の流れには疎くなっているので、ははは、おもしれえやと、物見有山の気分で脇を通り過ぎた次第であります。ちょっと、照れくさくはあったがな。