丸善本店のかんじのよさは際立っている

 移動してから「どうしたの?」としんけんに尋ねたくなるくらい、かんじがいいんだ。店員さんみな。ほんとに。じゃあ、昔はそんなにひどかったのかい? と聞かれるかもしれないけれど、いやいや、そんなことは全然なくて、なんだろう、体感として、他のあらゆるジャンルの店よりひとつあたま抜きんでているようなかんじのよさ。大江健三郎の好きな「decent 」という単語がまさにぴったりくる――って、こんなに褒めたからといってこっちに何もメリットはないんだけどね。本が安くなるとかさ。だから、別に他意はない。心底、ふしぎだなあと思いつつ、そのかんじのよさをありがたがっているだけなのだ。どんな社員教育(なのか?)がおこなわれているのだろう。