「源氏」映像

 昨日の毎日新聞夕刊で大和和紀あさきゆめみし」が紹介されてました。今でも異例のロングセラーとなっているとのこと。言わずもがな、「源氏物語」を忠実に漫画化した作品ですね。ほう、面白いのかな、とちらと興味を、そう、学生時代に抱いて手に取ったことはあるのですが、どうにも絵柄が肌に合わず1巻で挫折してしまった記憶が・・・。学生時代の興味って、はっきり言って、受験に役立つかなあというあまりにも邪なそれだったから、まあ「興味」の名に値しないというのはあります。で、大人になってから、つーかつい最近、文春で宮崎哲弥が小泉吉弘「大掴源氏物語 まろ、ん?」を大絶賛(「漫画だからと侮るなかれ」といった文脈で)してて、読みましたよ。なるほど、これはわかりやすい。わかりやすいだけでなく、きちんと物語として興奮できる。著者が力を入れているのが、ひしひしと伝わってくる。そっかー、因果応報ってこのこと(不義の子のこと)を指してたのか、と長年の疑問が氷解しました。この漫画では、源氏を栗のように描いてて、案外この方が想像力を阻止しないで、ベタに美男を描くよりも成功してるよなーとも思ったり。毎日新聞、一緒にこの漫画も紹介すればよかったのにね。にしても、やはり「源氏」の映像化って、ちょっと興味をそそるテーマではあります。