生中曽根

 仕事帰り、八重洲ブックセンター中曽根康弘を見る。新刊のPRをかねてのサイン会。整理券は行った時点で既に売り切れだった。エスカレーターに乗り、わざわざ2階からその姿を眺める。特に思い入れのない人間からは、髪の薄い、ふつうの好々爺として目に映った。警備なのかマスコミなのか、人垣の厚さは通常の作家のそれを多分に上回っていた。以前、同じ箇所で石原慎太郎のサイン会も眺めたのだが、彼と比べると、ずいぶん周囲も落ち着いて見えた。ちなみに、本は買ってない。(先週、地元の図書館で、20代前半の女性がこの本を予約しているのを見て「へぇ」と感心する。彼女は中曽根のどこに惹かれたのだろう。)