週刊新潮ぱらぱら

 福田和也がさっそく村上春樹の「アフターダーク」を取り上げてます。語りの人称が「僕」ではなく「私たち」。<私たちはその予兆が、ほかの企みに妨げられることなく、朝の新しい光の中で時間をかけて膨らんでいくのを、注意深くひそやかに見守ろうとする。>物語コンシャス、ではなく文体コンシャスな小説? 「大きな転換を招来する予感をさせる小説」だなんて福田和也は言ってますが。そして「警視庁捜査一課の75年」。今回は昭和43年の3億円事件。へぇ。あの事件にもいちおうの容疑者がいたんだ。しかも、警官の息子。青酸カリで自殺。親が身内だから捜査本部は腰が引けていたんだ、なんて書かれてますが、まったくもって知らなかった。この容疑者の話。にしても7年で時効ってけっこう早いね。9月14日「丸の内オアゾ丸善オープン。日本橋本店の1.5倍の大きさか。いま一番の楽しみだ。