「富豪刑事」第二話:美術館の富豪刑事

 今回は、夏八木勲演じるところの神戸喜久右衛門の悪どっぷりが少なくてちょっと残念です。彼がいかにして若いころ悪行を積んで大富豪になっていったかの話を聞くのが楽しみだったのに。原作にない、まったくのオリジナルエピソードだったからかな。あと、深田恭子演じる神戸美和子に、「名探偵」の役を振ることはないっすよねえ。大富豪がただの刑事をやっているというそのちぐはぐさ加減がこの作品における重要なテーマ…って、そんな大それたものではないか。「バカバカしい」というのはぼくにとって非常な褒め言葉で(「怪盗X」というネーミングとか、西岡徳馬山下真司のパロディじみた演技とか)、まあそういうのが「富豪刑事」における真骨頂だと思うのだけれど、いかがでしょうか。