「わたしの外国語学習法」

 押入れの奥底から引っ張り出してみました。2000年刊行の文庫本。著者のロンブ・カトー氏は、見返しのプロフィールによると、

 5カ国語の同時通訳者、10カ国語の通訳者、16カ国語の翻訳者

だそうで。(ちなみにハンガリー人。)
 ほえー。すげえなあ。あやかりたいもんだなあ。――とすなおに頭を垂れ、ひさびさに読み通してみました。
 まあ、本書の眼目は、このひとことに尽きるんだろうな。

 わたしたちが外国語を学習するのは、外国語こそが、たとい下手に身につけても決して無駄に終わらぬ唯一のものだからです。

「たとい下手に身につけても」……か。
 モティベーションなる、横文字で描かれる概念にいまいちピンときてない輩には、たいへんありがたく響く言葉であります。