「46億年の恋」

 シネマート六本木にて。HPの<憧れでも、友情でもない、すべてを超越して共鳴する絆>とか<一緒に行ったら、駄目かな? 僕は君みたいになりたいんだ>といった殺し文句にまんまと引っかかっての鑑賞。つまりは、松田龍平安藤政信がどのような<絆>を展開させてくれるのかなというところにわりあい興味は集中していました。
 いやー、安藤政信は、色っぽいなあ。全裸も辞さず、というのが、きちんと商品として成り立っているのが凄いと思いました。笑える隙がまったくなかったというか。喋っている内容にちょっと照れくさくなる時がありましたが。身体検査の際、隣でもじもじしている松田龍平に「俺が脱がせてやろうか」みたいなことをいうとことか。それじゃあポルノだ。しかもチープな。サービスショットとしての役割は十分に果たしてたんだろうが。松田龍平に関してはいまいちよくわからず。人形みたいにきれいな子だなあ、といった感想しか抱けませんでした。顔だけでなく、その演技も。(すいません。)オープニングでの金森穣のダンスが凄すぎというせいもあったんだけど。
 んー、というわけで、貧困と犯罪、見る者と見られる者、といったいろんな関係が入り乱れての<絆>だったんでしょうが、それよりもむしろ、上記安藤と金森の色気、それと監獄の光線量、囚人服デザイン、加えて石橋蓮司遠藤憲一の存在感に目を見張ってたって感じでしょうか。階段で、石橋警部がはき出す煙草の煙をあからさまに厭う遠藤警部補の仕草とかね。これは存在感というより単純に可愛さか。あと、所長役石橋凌の笑みはかなりに恐かった。真の殺人者被疑者が最後に素顔をさらすシーンも。うー、特に後者は今も恐いす。無意識に食い込む。