ドリカム/DAISUKI!

ナンシー ほら、3Pってあるじゃないですか。
大月 ……と、突然何を言い出しますか、先生(笑)。
ナンシー いや、わたしそういう3人組についての原稿書いた時に山田五郎教授に電話して、「歴史的に3Pっていうのはどういう組み合わせなの?」って確認したんだけど、やっぱり3Pは男ふたりで女ふたりなんだそうですよ。逆の場合は二輪車って言う(笑)。

 ナンシー関大月隆寛「地獄で仏」より。遡上に載っているのは、96年3月時の「ドリカム」について。

大月 (略)その山田理論でいくとだな、ドリカムは形式的には3Pってことになるんだけど、でも、それは男の攻撃性が必ず女性に向かってゆくという前提でもって解釈するからそういう呼び方になるんであって、今の世間はドリカムを3Pとは見てないよな。
ナンシー そう。青い三角定規とかの方がまだ3P感あるもの。だから、ドリカムは3P状態なのに、なんか3Pじゃないんだよ。

 その後、同年10月の原稿で、ナンシー関は「DAISUKI!」の中山秀征・飯島直子・松本明子の組み合わせを前に、上の感に若干の修正を加えています――ように、僕には見えます。

 男女比は逆であるが、同じように男女間の「仲間」状態を体現したがっているドリカムからは、どうしても違和感がこぼれ出てしまうわけで(結果的にはそれも「ドリカム」という商品のニュアンスを形成する一要素となっているわけだが)、それと比べても見事に安定しているわけである。あからさまに言うと、ドリカムの男二人は吉田美和をオカズにオナニーするかもしれないけど(性的興味の対象が男・女どちらにあるか、という問題は非常にややこしくなるので棚上げする)、中山秀征は松本明子はもちろんのこと飯島直子さえオカズにしないだろうな、ということである。どちらも、あくまでイメージの話であると強くことわっておくが。

「テレビ消灯時間」より。
 それだけ、当時の彼女は「ヒデちゃん」のことが苦手だったんだろうな。まあ「3P」と「オナニー」じゃ全然レベルは違うんだろうけど。
(……って、どうでもいいか。10年前の話だもんな。ただ、ちょっと「3P」で思い出してしまったもので。ついつい。)