基本テーマ

 忘れていた。そう言えば、「平家物語」の基本テーマには、「奢れるものも久しからず」があるのだった。ならば、「双調平家物語」でさんざぼくが感じている権力欲への恐怖心というのも、当を得たものなのかもしれない。「奢れるもの」がきちんと「奢れるもの」として描かれていなければ、「久しからず」もとうてい描かれ得ないだろうから。もしかすると、基本テーマというとらえ方は違うのかもしれないけれど。(何せ、まだ第1巻さえ読み終えていない。)