音源:Nr5

 聴いてるよ。昨日書いたフルトヴェングラーのCD。ベートーヴェンの第五「運命」。あーたまにはクラシック聴くのも気持ちいいなあ。つか、これ聴いてるとかなり高揚感に襲われるんすけど……。背中と両腕が総毛立つ。緊張と緩和の繰り返し。指揮者って、この全部の意味を把握してなきゃならないんだろ? すごいよなー。
 なんとなく、聴きながら思い出した。
 昔、元俳優の男の子といっしょに働いてたことがあるんだ。男の子、つーてもぼくより年上だけど。野比のび太によく似た美少年だったね。ま、ルックスはともかく。当時、素で俳優業を営んでいる人に会うのなんてはじめてだったから、「すごいですね、役者さんの記憶力って」と、主に彼ら彼女らの記憶力に感服している旨を、顔を合わせるたびに繰り返し伝えておいた。つまり、それだけ、共通の話題がなかったとも言える……。彼は、別になんでもないよという風に、「からだで覚えているからね」というようなことを返してきた。大意。たしかそんなかんじ。からだかー。
 自分が持ってない能力を持っている人の存在というのは、やっぱり楽しいなー。