『野口体操入門』『身体感覚をひらく』読了

 継続は力なり、というのは主に体のうごきにおいて有用なのかもしれないなーと思い、ビギナー用野口体操テキストともいうべき上の2冊を読みおえて、ここしばらく、毎夜、湯上がりにくにくにと体中のゲルをあちらこちらにうごかしている(と、書いている本人は思い込んでいる)ところであります。ふふふ。
 真向法的な、足の裏を合わせて上半身を床につけるというやつとは、相性がよかったようで、けっこうすんなりできました。うれしかった。が、両書で、筆者の羽鳥操氏が、みごとに披露なさっている開脚前屈「やすらぎの動き」はというと……継続は力なりって、ほんとうなのか? と、こんなところでいぶかっている暇はないものの、それでもそうした疑いが自然ともたげてしまうみずからの変化のなさに、つい泣きが入りそうになりますね。いや、別に、誰かに頼まれてやっているわけではないのですが。ちょっとした、人体実験のおもむきもある。骨盤を、かたむけるねえ。10年スパンで捉えるが吉とのこと。できるようになったら、ぜひとも誰かの面前で披露してみたいという欲望の存在こそが、なにより体のぎこちなさを作る要因となっているのかもしれません。まあ見せられる方も(実際)迷惑でしょうが。無の境地で、続けてみますか。くにくにと。