『自民党政治の終わり』読了

 政治の季節が巡ってきた、というわけではぜんぜんなく、この前読んだ与謝野馨著『堂々たる政治』がけっこう面白かったから、関連本にでも手を出してみるかと軽い気持ちで読んでみた次第。んんんー、つまりは、自民党が近々野党になる、という意味ではなく、いわゆる(といってもその内実は体感として未だによくわからないのですが)「五十五年体制」が小沢&小泉の一郎コンビの手で終止符を打たれた、というはなし、らしいです。
 らしいです、って、すいません、もう早々に謝っちゃうけど、予備知識及び主要な関心を欠如した状態で読み始めたので、「登頂できた(読み終えられた)」ということにのみ満足感を有し、額の汗を拭いながら、肝心の書かれていた内容については、「へえ」のひとことで終わってしまったという……。って卑下ばかりしているのも逃げなので狡いんですが。つまりは、自分と、関連づけて読むことができなかったということです。遙か彼方遠い世界の出来事という感じで。壮観だなあ、という感想さえ出てこない。遠すぎて。
 繰り返すけれど、これは決して著者の野中尚人氏の技量に帰するものではなく、単純に、こちらの予備知識(戦後の歴史に関するコンセンサス)欠如に因があります。逆にいうと、そうした、「どういうもんなのか」という、ちょっとした興味を有した素人でも読み終えることはできました。ということで。(低頭。)
 将来への、土台にはなるかもしれない。ていうか、なってくれたらいいな。という、これはこちらの勝手な願望。野中尚人著。ちくま新書。2008年。