『三四郎はそれから門を出た』読了

 図書館回帰第2弾。三浦しをん著。ポプラ社刊。2006年。この本も『桃色トワイライト』同様、前々から読みたくて読みたくて読みたくてたまらなかったから、ようやく読み終えることができて感無量……。ブックレビュー、って情報は知っていて、でも、いざ手に取ってみたら、そのバラエティの豊かさに、ほうと満足のため息を漏らさざるを得ないというかなんというか。エッセイあり、コラムありーの。もちろんブックレビューの方も充実していて(というか充実されすぎていて)、食指が動くこと無数回。この「無数回」ってことばは、ときおり三浦氏のエッセイに登場してきますね。まあそれはともかく。
 前に、神保町ブックフェスティバルの鼎談で三浦氏が推薦していた『神聖喜劇』とか『虚無への供物』への言及も載っていましたわ。(この鼎談のもよう、読売新聞で昨年掲載されたらしいのだけれど、ぼくは見逃してしまいました。けっこうたのしみに——とくに写真を——していたのだけれどなあ。ざんねんきわまりないっす。)個人的には、名前は知っていても、今までぜんぜん興味のなかった、とある著書に著しく興味が惹かれたものの、まあ、実際にまだそのひとの本が読めるかどうかはわからないので、実際に読めた際に併せて報告します。
 この本でも、今までまったく知らなかった「辻占」なる単語の存在を知る。「偶然起こった物事を将来の吉凶判断のたよりとすること」(@広辞苑)……なんか、自分にとって、かなりひんぱんにつかえそうなことばっす。
 にしても、去年はやっぱり、偶然三浦しをん氏の文庫をまとめて買ったことが、ほんと大きかったなあ。昨年後半以降、かなりこのひとには影響を受けていると思う。