「ほとばしる副作用」辛酸なめ子(文藝春秋)

ISBN:4163595902
 去年の本。4月刊行。「アートマニア」で気に入った“辛酸なめ子”性を堪能したくて手に取る。しかし、これは、かなり濃かったなあ。「自立日記」はぱらぱらとめくった程度であまりじっくりとは読まなかった。というか読めなかった。まあやはり一般人の日常には一冊の本で読むほどの興味を抱けず。武田百合子の「富士日記」も挫折した口だし。一般人じゃ全然ないけど。そんなことより、問題は、辛酸なめ子の絵だ。「自立日記」には掲載されてなかった筈。彼女の特集を組んだ「アートマニア」にさえも。今回じっくり見た。なんか望月峯太郎の「座敷女」みたい。リストカット常習犯の女性が主人公の家に置き忘れたイラストのよう。控えめに言ってあまり気持ちいい絵じゃない。しかし、そのイラストがあったからこそ最後まで読み通せたのか。「アイドル頌歌」「毎日が安全日」「脳内セラピー」「ジェナとの日々」・・・。面白い。面白いけど、正直、毒気に当てられた。

 先日、ZONEのインタビューを読んで噴飯しそうになりました。なんとメンバーの一人が「つい最近までサンタクロースを信じていた」と発言!!ZONEが、このようなカマトト発言をかます度に、コギャルが一人、どこかで憤死しているのではないでしょうか。

 文春の連載がんばって欲しいなあ(メジャーになって欲しい)。