身体と伝説を巡る考察

 あー。なんでこう「思ったように」いかないんだ、物事が。俺の周りでは。・・・って、こうした思考を養老孟司は戒めてるんだね。「ああすればこうなる」って考えを。要するに俺もすっかり“脳化社会”の住人だっつーわけか。それ以前に、そうとう養老孟司に染まってるってこと?
 養老孟司「身体の文学史」(ISBN:4101308314)読了。筒井康隆は、三島を巡る状況を「群盲象を撫でる」ならぬ「群象盲を撫でる」と表した。つまり「それほど大したもんじゃないだろ、三島って」と言いたかったらしい。いや、この本でも三島およびそれを巡る状況について考察されてて、面白く読んだんだけど・・・伝説を“人為的に”作り上げる行為って・・・ちょっとフリーズ。養老さんは三島の家族まで槍玉にあげてるよ。今で言う岸和田の家族を非難するようなものか。違うか。あの事件も実のところ「伝説」を作り上げようとしてた、なんて・・・。