NHKアーカイブス「鈴木大拙」

禅、といえばこの人、鈴木大拙。著作には一度も眼を通していない。興味がなくはないのだけれど、やはり、「難しい」という印象が先に立って。
この番組でも(64年放送・当時大拙翁93歳)、相当に難解なことを語ってらした。
「限られたものを感じるということが、正しい無限を感じるということです。」
「無限に関心を持つのが宗教。」
「未来というものも、過去というものも、現在というものも無いのです。」
THE禅・問・答。
インタビュアーの犬養道子が、「わかったようでわからないような」と苦笑した際、翁すかさず、
「わかったようでわからんようなところが、わかったようでわからんというところに、何かわかったことがないと、そう言えない。」
そして、「それをわからせるようにするのが宗教なんです。」と結ぶ。
テレビで観た感じでは、大拙翁、かわいかったです。にこにこして。ああいう老人は好きだ。
(死ぬ2年前の番組だそうです。)