香山リカ「就職がこわい」*4

 現場は、実にたいへんなことになってるんだなあという印象。要するに、「就職を忌避する若者」について大半のページが割かれてるのだが、「若者の気持ちもわかる、就職をさせたい人の気持ちもわかる、ついでに、若者の親の気持ちもわかる」という感じで、その状況を巡るたいへんさに他人事ながらアップアップだ。自殺する気持ちも・・・いや、さすがにそれは「わかる」とは言えない。救いもある。<“小ネタ”に新鮮な驚きや納得を得ながら、そのうえ、遊んだり暮らしたりするのに十分な収入を得られれば、それはそれですばらしいことじゃないか。>「家から近くて入りやすい」とこに入った男性を見ての感。昨日書いた「注意ワード:自己実現」はこの本を読んでの想。何より、実直とも言い得る香山リカの熱意がこの本自身の救いかも。「優しさ」と評して、構わない気が。(アマゾンの表記、「こわい」が「怖い!」になってる。意味ある誤植?)