吉本隆明「人生とは何か」*2

 ああ、なんという題名。編集者がつけたのだろうか? まあ、内容はおもしろかった。そこに書かれている意見に賛成するかはともかく。ちなみに僕はこの人を「詩人」「思想家」「ばななパパ」ではなく「海で溺れかかった一老人」という視点で捉えている。自身の老後対策として、体のこととか、いろいろ教えて下さいねと姿勢を正して聞いているのだ。だから、<年を取るというのは、スムーズではない、段階的です>なんてフレーズに、「へぇ」と現場の声として感心したり。ところで、「人間は生後1年の育て方で性格のすべてが決まる」というのに今回も反応。「えーっ、じゃあ育っちゃった人はどうするの?」とちょっと心が翳ってしまった。単純ではある。