「下妻」予告編

 ここんとこ観る映画の予告編に必ずといっていいほど「下妻物語」が入る。ダーダダダダ、って音楽の後に「あたいのマシンが火を吹くぜ!」だっけ。なんか覚えてしまった。どころか、今朝なんか、目覚めに頭の浮かんだのがこの予告編の映像。八百屋に扮した荒川良々が「恋だあ」と呟くシーンとか。スタジャン着た阿部サダヲが奇妙なメンチ切ってるシーンとか。カマっぽい岡田義徳が口押さえて驚いてるシーンとか。お歯黒べったりの生瀬勝久がケケケと笑ってるシーンとか。すっかり洗脳状態だ。
 まあ確かにおもしろそうではある。深田恭子のナルシズムに同調するのも乙かもしれない。加えて、この監督、「世にも奇妙な」で「ママ新発売!」って、かなりに突飛な映像世界を展開したひとだと知って(当時、ここに出ていた宮藤官九郎のことなんて全然ノーマークだった)いやが上にも期待は募る。だけれども、ちょっと流し過ぎと違うか。オウムじゃないんだから。「スイミング・プール」の前にも流れてたんだよ。フランソワ・オゾンの新作。観客層が被るとは到底思えないのだが。
 ちなみに、予告編で記憶に残ってるのは、何といっても「アメリ」ですね。本編よりもチャーミングだった。(ビー玉が転げ落ちるシーンとか。可愛かったね。)つーか、この予告編もかなり“流し過ぎ”だったような。「下妻」同じ轍を踏まぬことを祈る。