弁護・申告

 こういうことを言ったら、必ず相手がむかっ腹を立てるだろうということを、必ず言う人間がいて、以前なら、この人物とはまったく接触がなかったのだけれど、最近、どういう具合か、やたらとこの人物と顔を合わせる機械が増え、少々困っている。自分の失敗を認めない、何が何でも他人のせいにする、しかもその物言いが慇懃無礼で、結果腹立ちが腹立ちとして形成されず、不快感がぐにょぐにょと体内で駆けずり回るという仕組み。学生時代に、こうした輩はいくらでもいて、ああ、いやだなあ、なるべくなら、こうしたタイプとは一緒に生活したくないのだがなあ、という願いを込めていろいろ活動したのだが結局果たせず、またしてもこの手の口回りのよい、その実内容は自己弁護と自己申告に終始する人間と顔を合わせる羽目となる。