団地ともお5

 いつのまにか、彼らの一人称「オレ」が漢字の「俺」に変換されてる。カタカナにすることで何らかの効果(つーか意味)があったのかと思ってたのだけれど、そういうわけでもなかったのか、それとも単に小田扉の心境に変化があったのか(ちょっと変えてみようかなー、とか)、まあ何にしても、ルーティンからは脱却されてますよね。4巻というのが私には何だか以前の巻までの模倣のように見えてちょっとつらかったのだけれど、今回のにはそういうのがなくてよかった。4巻で、あまりともおと楽しく遊んでなかった吉本くんが、きちんと童心に返って(?)虫カードなんかに興じているのにもほほえみを誘われます。先生の恩師の死についても、まあ真木ゆりちゃんの回(4巻で夭折する女の子)よりかはずっと小田扉のぼけ加減(という言い方も何だけれど、でも確かに他の人が作るのとは違う趣がある)が本領発揮されていたしね。
 にしても、青戸さんは、初登場時から180度性格が転換されてるなあ。はじめは、あんなに「おしとやか」を絵に描いたような女性だったのに、今じゃあ…………。これは作者も予想外の出来事だったのではないかしら。