comic

青い花(1)

鎌倉の女子校を舞台にした志村貴子によるガールミーツガールストーリー。ふふふー。何よりもこの「鎌倉の女子校」というところがポイントですね。志村貴子のやる気がぷんぷんと伝わってきます。江ノ電から見える海。幼なじみとの再会。図書館にある張り出し…

クマとインテリ

もともと、地元のヴィレッジヴァンガードで表紙に興味を持っていたのだけれど、先日買った「このマンガがすごい!2006・オンナ版」で褒められていたので、購入に至ったという次第であります。 「イタリア男、スーツ、眼鏡がテーマの小粋なCOMIC」(裏表紙よ…

営業ものがたり

うう。名作「うつくしいのはら」、この並びで置かれちゃあ、ちょっと遜色してしまわないか? わたしが持っている版、若干上のほうが切れて字読めないし。雑誌で読んだときには、ほんとうに心から打ち震えたのだがなあ。 あと、西原理恵子のお母さんルックは…

あたしンち (5)

書店に置いてある「お試し版」を眺め、即購入してしまいました。No.29――喫茶店の窓に自分の姿を映し中の客に驚かれる――が載っていたのです。マンガでも、CDみたいに、こうした「試視」(って言葉はないか)できる機会が増えればもっといいんだけれどなあ……っ…

麦わらドリル

デビュー作「Eの食卓」をも収録する、原・のらみみ・一雄の短編集。投稿用に描かれたという「デュアル」に、もうメロメロっす。栴檀は双葉よし芳しってやつ? ちょっと意味違うか。けど、センスが、めちゃくちゃいいんだよなあ。もしも、「百円日記」(川上…

あたしンち(11)

11巻目にして、はじめて買いました。初出が、そうか、2001年4月から11月……。もう4年も前の話なんですね。なつかしー。というか、半数以上忘れてる。だけれども、いちど掲載当事に読んでいることは確実なのだから、角田光代が言うような「『あたしンち』は…

『めぞん一刻』ドラマ化

そもそも「小学館がなぜこの時期にビッグコミックインパクトというA5版の雑誌で『めぞん一刻』を取り上げていたのか?」という疑問もあったのですが。同じくビッグコミックインパクトでの『タッチ』が映画になったりして、では、今回はこちらが――という筋書…

キャラの名前の仕組み

「屋号」ってのはおもしろいね。あ、上『のらみみ』1巻における話なのですが。 二つ合わせて正式名称となる 【屋号?】元々は実名だけだったキャラの名前。 あるキャラが「サマになるから」という理由で名乗りはじめたところ、まわりのキャラたちも次々マネ…

『のらみみ』(1)(2)(3)

キャラとキャラクターは明確に峻別すべきだとの伊藤剛氏の説に、再三に渡って「援軍」として取り上げられているこの『のらみみ』ですが、あー、ごめん、とてもそんなメタレベルでの読みを冷静にこなすことなど出来なかったです。今年は、まったく、自分の好…

木下哲子の髪型

『団地ともお』で、今までずっとパーマをかけてたお母さんが、急に髪をストレートにしてしまうという“事件”があったのだけれど(そして以後ずっとそのまま)、あれがこのマンガに与えた影響は測り知れないものがあったと思う。だって、パーマをかけてた頃の…

大奥(1)

ホモソーシャリティとホモセクシャリティをごっちゃにするない、と敏感なひとたちから怒られるかもしれないけれど、いいじゃないですか、これ。めちゃくちゃおもしろいです。要するに、伏魔殿に介入する田中真紀子のフィクションバージョンといったところか…

放浪息子4

ふう。なんてみんなかわいいんだろう。初々しさってのは、立派に娯楽足り得るね。ただひとり、1巻でも登場していた文弥くんだけこのマンガではずいぶんと冷静さを保っているようだけれど、さて、それもいつまで続くことやら。次巻では、皆と同じく動揺の輪…

で、読んでみた。

あ、上の「蟲たちの家」の話です。うふぅ。内容も装丁も、ばっちりSixty-nine(1969)でしたね。ところで、えーと、どうなんでしょう。楳図かずおの描く女性ヌードに欲情する人間って、はたしてどれくらいいるのかな?

団地ともお5

いつのまにか、彼らの一人称「オレ」が漢字の「俺」に変換されてる。カタカナにすることで何らかの効果(つーか意味)があったのかと思ってたのだけれど、そういうわけでもなかったのか、それとも単に小田扉の心境に変化があったのか(ちょっと変えてみよう…

うつくしい のはら

題名がいいっすね。それだけで、もうポイントのほとんどは得ているようなものだけれど、さらに加えて、ネームがいい。敵に撃たれ死んでゆく兵士と、通りがかりの少女との会話。家を爆撃され死んでゆく母親と、その子供との対話。構成も、西原理恵子の作品と…

働きマン2

1巻は買ってないです。雑誌連載時に全部立ち読みしてしまったから。今思うと、たいへんもったいないことをした。で、今回の分はほとんどが初見だったので、うん、ふつうに楽しむことができましたよ。マンガの楽しみって、やっぱり絵に負うところが大きいな…

「フラワー・オブ・ライフ」(1)(2)

好きになったらしつこいんだ、僕は。というわけで、「西洋骨董洋菓子店」でガツンと脳天を貫かれたよしながふみの作品を次々と渉猟中(予定)。 表紙からして、うーん、もしかすると今まで縁がなかった耽美系のマンガかな、と少し恐れをなしていたのだけれど…

プルート

次回のスペリオールでは、西原理恵子版「プルート」(「プルートウ」に非ず)登場。言うまでもない事だけれど、今回手塚賞で大賞を取った浦沢直樹×手塚治虫「プルートウ」に対抗(?)してのギャグ企画です。あ、でも、ギャグとしてやるのかな?意外に、真面…

酩酊状態

今更ながら、よしながふみの「西洋骨董洋菓子店」に目を通し、そのあまりの面白さに「いいなあ」と現在も酩酊状態。いや、ほんと、久々ですよ。マンガ本じたいにこれほどまでにのめりこんだのって。といいつつ、あ、そうか、今年のはじめに「団地ともお」や…

大あくび

ははあ。うちでは朝日を取ってないから知らなかったのだけれど(というか、最近まともに新聞も読んでいない)、そうですか、第9回手塚治虫文化賞が決まったのですか。ふーん。やっぱりなあ。という顔ぶれの中に、なぜだか、えーと、現在NHK朝のテレビ小説に…

「ウチの場合は」

4月8日付の「ウチの場合は」*1が(もう来週にはリンクが張られてないと思う)「放浪息子」になっている。いや、別にユウヤ君自身が(二鳥修一君みたいに)「女の子の服を着たい」と言っているわけじゃないのだけれど、でも信一君のお母さんがユウヤ君にフ…

手塚文化賞ノミネート

いささか旧聞に属することだけれど、手塚治虫文化賞*1について。何とまあ、「団地ともお」がノミネートされている。呉智英の後押しか。あ、関川夏央もいたか。もちろん、純粋に作品自体の力でノミネートされたんだろうけれど、でもなんかちょっと場違いな気…

「団地ともお」4巻*1

地元の書店にも、職場近くの書店にも置いていなくて、結局オアゾまで足を伸ばして買ってきた。星新一の「ブランコのむこうで」はどんな小さな書店にも置いてあるのに(何故なんだろう、と何も知らない振りをして首をかしげてみる)、この冷遇さはどういうこ…

似てない自画像

今日の読売新聞夕刊に、「失踪日記」の紹介と共に、著者吾妻ひでおの顔写真が載っていた。学者然とした、あまり愛想の良さそうでない、どことなく中年期の富永一朗を想起させる口ひげを生やした太ったおじさんだった。同じページに載っている、ニコニコ顔の…

五十嵐大介「魔女」(1)*1

これ、本当は読むかどうかあやふやだったんですよ。けれども、都内某書店で購入した際、3ページほど破けていて、仕方ないなあ、取替えに行って来るかと、休日の電車の待ち時間に駅のベンチで読み始めて、見事にはまる。(ちなみに、交換は無事成功。やたら…

さそうあきら「コドモのコドモ」(1)

ごめん。正直にいう。なんてグロテスクな話なのだ。小学生同士が子供を作る話。と、いっても、「セックス」なる語の入り込む余地がないほど彼らは(性的には)無垢で、だからこそ、ぼくなんかは、まるで異性人を見るような目で「不気味」と思ってしまうので…

ファンなりたて

にしても、小田扉はおもしろいですね。何を今さら、と言われそうですが、ひさびさです、ある特定個人にここまで夢中になれるのって。もしかすると、ナンシー関以来かもしれない。そのくらい、好き。例えば、パソコン猫エレキが出て来る回でも、きちんと隣の…

マンガをちゃんぽんで読む2

疲れ気味。1日中眠る。途中、起きて、昨日のマンガの続きを読む。雁須磨子「のはらのはらの」、浦沢直樹×手塚治虫「PLUTO」、こうの史代「夕凪の街 桜の国」、近藤ようこ「水鏡綺譚」。「夕凪の街」で、はたはたと涙をこぼす。少し、井上ひさしの「父と暮ら…

マンガをちゃんぽんで読む

アマゾンで頼んでいたマンガがどっさり来る。山田参助「若さでムンムン」、小田扉「男ロワイヤル」、あずまきよひこ「よつばと!」、岩館真理子「アマリリス」。以上、一気にダダダと読む。(「男ロワイヤル」は、3回ほど読み返す。)途中、そういえば山田…

「団地ともお」を読む

正月用に仕入れていた小説があまりおもしろくないので、はたと困る。仕方がないので、数時間眠り、皆が駅伝に夢中になっている中、外出。行きの電車が、駅を出たとたん急に止まる。立っていた子供が数名衝撃で床に倒れる。これは、もしかすると、轢いたか、…