伯父と同居

 少女時代、安野モヨコ小島功は同居してたんですなあ。「ひとつ屋根の下」関係。単なる、「姪×伯父」の関係じゃなかったんだ。(プリンツ21より。小島功というのは、黄桜のカッパの人ですよ。って言うまでもないか。)前に、「マンガの道」って本で、「ふつうだったら、漫画家になんてそう簡単になれないよと親が反対するもんなんだろうけど、うちは、伯父の存在があったからそんなことはなかったな」みたいなことを安野モヨコが語ってて、なるほどなあ、確かにひとつ屋根の下に住んでりゃ、「マンガ家=特殊な職業」みたいな意識は働かないだろうな。
 私は、どうでならその頃のエピソードを安野モヨコのマンガで読んでみたいです。虚実入り乱れたもので全然構わないのだけれど(むしろその方が好み)、それができないからこそ、彼女はまるで追われるが如くに団地を舞台としたマンガ(「ラブ・マスターX」とか「東京番外地」とか)を描き続けているのかな? なんか、自宅に伯父がいるって、けっこうドラマになりやしませんか? しかも、マンガ家の伯父。(私的には、マンガ家ってのはやはり特殊な職業……。)
 関係ないけど、上記プリンツ21で、安野光雅が(安野モヨコとの対談で)、

 本当の絵描きは見えないものを描かなきゃいけないんだよ。

 と語ってて、ちょっと目から鱗でした。そっか。別に見えないものを描いてもいいのか。知らなかった。(しみじみ。)