魔界リメーク

 Wikipediaの「近日公開予定の映画」の項を見て、ちょっとたまげる。ドラえもん映画の次回リメークって2作目の「宇宙開拓史」じゃなくて、一気に飛んで、5作目の「魔界大冒険」なんだね。ってまたマニアなはなしで申し訳ないが。いや心底たまげたもんで。当時、ということは1983年の大晦日か、その時にはじめて流れた「魔界大冒険」のトレーラー、いまだ覚えてるくらいだからなー。もしかしてあれ何かのパロディだったのかな? 本作オープニングみたいに。平原に巨木が1本だけ立ってる周りにオーラみたいなのがぶわーと張り巡らされてる映像。もろにオカルト。おっかねー、というのとはもちろん違って、映画本編における期待度をいやが上にも高めさせる映像だったんだ。単純なもんだ。小学4年て。でも、ドラえもん映画のトレーラーでいまでも覚えてるのって正直これだけだよ。そのくらいの衝撃ではあったんだ。出来杉くんによる理路整然とした「現代に魔法は存在し得ない」論もそこに挟まれてなかったっけ? まあ現在、「宇宙」より、「魔境」より、「海底」より、「魔界」ってのはトレンド上正解なんだろうけれどね。ああ、あとあのショートカットのヒロインの存在もあるか。のび太より年上だし。たしか。まあそれはともかく。で、この新作の脚本が真保裕一。あ、ごめん。読んだことないんだこの人の本。ただ、その真面目そうな顔写真を拝見したことがあるだけで。思い切り偏見じみたこと言うけれど、こんな高名な作家が、何の政治的見返りもないような(すまん)ドラえもん映画の脚本を手掛けるって、やっぱり純粋な愛情がそこになければなし得ないことなんじゃないかしら? と勝手に感動に打ち震えた次第。単純なもんだ。20年経っても。うーん、新作「魔界大冒険」、おとなが見てもじゅうぶん愉しめる出来であればいいんだけどなー。少なくとも、出来杉くんによるのび太への錬金術その他の解説シーンはぜっっっっったいに抜かしちゃ駄目だよ。あれがあの作品におけるかなめなんだから。て、誰に向かって言ってんだか。