「権力の日本人」読み中

「双調平家物語」の副読本――と言うか、古代人がやたらと登場する随筆集です。この本で扱われているのは、大宝律令から平家の時代までだから(時間軸は逆向き)、んんん、もしタイトルの「権力」をキーワードとすると――橋本治じしんは、それこそ「キーワード」というキーワードを無批判につかうことに異議申し立てをしていたのだけれど――、院政摂関政治の、どちらに焦点を当てていいのか迷ってしまう。って、そんなこと、する必要はないのかな? たとえば、P.285に出ていた、〈日本の不思議な権力構造〉てなフレーズでオッケー? いや、やっぱり、現在とつなげる視点は必要かなー、って。
 そういや、「院政」や「関白」という比喩は今でも言うのに、どうして「摂政」というのはないんでしょうね? 謎だ。(昭和天皇は、大正天皇の「摂政」だった時期があるというし。まだ現役語なのかな?)