勘違い:犬は吠えるがキャラバンは進む

 ええっ。と、驚いたってほどでもないんだけれど、いややっぱり驚いたのかな? 今、「失われた時を求めて」の三巻を読んでて、そこに「犬が吼えても、隊商は進む」の意味が載ってたんですよ。

 羨望する者のつまらない批評をものともせずに、確固たる信念で行動が遂行される、の意。

 そ、そうなんだ……。いや、小沢健二のアルバム「犬は吠えるがキャラバンは進む」から、もっとポップでキュートでカラフルな意味かと思ってたんすよ……。んんー、つまり、「日々の生活、小さなことにくよくよしてちゃ駄目だよ」みたいな。が、〈羨望する者のつまらない批評をものともせず〉って……。なんだか、ずいぶんと、アダルトな……。ちょっとベクトルは逆だが、「情けは人のためならず」のほんとうの意味をはじめて知った時の衝撃と、似ているような、似てないような……。