三蔵役
実のところ、これを読んだら「どうして『西遊記』がドラマ化される際には、いつでも三蔵法師役に女優が割り当てられるのか?」が判るかと思ったんですよね。これ、というのは、斎藤美奈子著『紅一点論』のことなんだけれど。
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三蔵法師って、妊娠の危機に晒されるんですよ(「危機」といういい方もあれなのだけれど、本人にとってみればれっきとした危機でしょう)。川の水を飲んで。猪八戒といっしょに。というのは、平岩弓枝版の『西遊記』(面白かった)に出ていた興味深いエピソード。
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——などということをいいつつ、実のところ、どれも見たことがないんですけどね。夏目・宮沢・牧瀬・深津バージョンの『西遊記』。だから、こんなことを、そもそも疑問に思う資格さえないといえばないのだけれど。ついつい、三蔵法師妊娠の危機、という事態に接し、そっちの方の(忘れかけていた)疑問も再燃したという次第なのであります。
でもちょっとまじめに、斎藤美奈子ならこの問いにどう答えるのかは知りたいっすね。
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どうなんでしょうね。←ドラマで三蔵法師役をリアルにやれる俳優って、はたしているのかな? ということをいっているのですが。もう少しおじいさんかと思ってたんですけどね。勝手に。けっこう若い男らしいっす。
さて……ということで、正直にいま浮かんだ名前を挙げるとするなら、「本木雅弘」ということになってしまうのだけれど……ややトウが立ちすぎているかな? 誰が孫悟空役をやるにせよ(それこそ女優がやってもいいと思う)、パワーバランスを考えると、ここらへんが順当かなという風に判断してしまうのですが。
ふたたび女優ということになると——ところで、よく判らないのだけれど、三蔵法師役を女優がやるということにエロスを感じるひとというのはいるのでしょうか? スキンヘッドフェチ? 尼僧ではないしなあ……——「天海祐希」?
性別とか年齢とかさらには人種とか(さらには好悪とか)諸処の要素を無視するのなら、ぼくにとっての『西遊記』のキャスティングって、わりにこんなかんじなんですけどね。
そして、かれらが無事に天竺まで辿り着けるのかを慈悲深い目で見守り続けているわれわれ試聴者が、観音菩薩に他ならないという見立て——猪「八」戒と8チャンネルとの符合にとくに大きな意味はないのですが。あくまで、こちらのイメージでの話っす。