ミニマリズム
世の評判との齟齬を感じる、というほど大げさなものではないのですけれど、江國香織の『いくつもの週末』というエッセイ集と銘打たれつつも、その実——フィクションなのかノンフィクションなのか判然としない本をぐうぜん読んで、むしろ、このひとの代表作と目されているものより、こうした、その周辺に位置されている本の方にこそその凄味を感じ取ったりもしてしまうのです。いや、『東京タワー』は大好きですけれど。そして、この『いくつもの週末』ははたして江國香織の代表作のひとつでは「ない」のかという話があるのも認識してますけれど。
- 作者: 江國香織
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2001/05/18
- メディア: 文庫
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