ロバート・キャンベル編「読むことの力」*13

 あまりこの題名に合った話はないような。隅から隅まできっちりと読んでないのだけれど。柴田元幸が、ここでも「トーン」の話をしている。日本では小説の「トーン」(声)についてあまり語られることがない云々。昔ならいざ知らず、現在ではどうなんだろう。皆、けっこう、そこらへんには気を使っているような。小池昌代の「詩を表に出すのは恥ずかしい」発言に気を取られる。<人前で性交する異常の恥ずかしさ>なんておっしゃってる。うーむ。ちなみに、先日読んだ「ハイスクール1968」で、四方田犬彦が高校時代に作った自作の詩を掲載していたのだけれど、なんだか僕の方が恥ずかしくなって一篇も目を通すことができなかった。