結末が弱い?

 メタフィクション、ってことばは古いのか。つまり、虚構内における虚構。「マンハッタンラブストーリー」における「軽井沢まで迎えにいらっしゃい」。(マイナーか。)小説内で、登場人物が読んでいる漫画、とかその手のたぐい。今回私は「スイミング・プール」を観て、「ああ、これはメタフィクションだな」と思った。フランソワ・オゾンが我々に仕掛けた「メタフィクション」。だから、特別「結末の弱さ」など気にならなかった。これを覆う大きなストーリーなんて、そこかしこに存在しているし。