橋本治「蝶のゆくえ」1

蝶のゆくえ
 先月の26日、ということは一週間前ですね、発売日と同時に買ってきました。もちろん、トーク&サイン会が行われる八重洲ブックセンターで。正直、ちょっと「臆面がないなあ」と羞恥心が働き、なかなかレジにまで持って行けなかったのも事実。加えて、うーん、あまり装丁は好ましくない、と思われる。同じ買うなら、インテリアと同じ、なるたけキュートな本を買いたいですからね。(って、特別悪くはないのだけれど。)さらに加えて、おっと、これは小説なのかあ。彼の小説といったら、「桃尻娘」シリーズ以降のものはあまり真剣に追ってこなかったからなあ。どうだろう。エッセイや評論みたいにきちんと楽しめるのかなあ。等と悩んだり。結局、ぶらぶら歩き回ったあげく、1時間後に入手。
 次の日、風呂上がりになにげにぱらぱらとページをめくる。第一話が「ふらんだーすの犬」。このひらがなづかいは、どうかな、と思いつつ、いざ読み始めてみると……。たまげましたね。高橋源一郎が絶賛する気持ちがちらとわかった。逆癒し小説でした。