2009-01-01から1年間の記事一覧

クツワムシ

これも確か小3の頃。ペット店で見かけたクツワムシの枯葉のようなルックスに激しく惹かれ、どうしても欲しくなり、それでも当時は勝手にものを買うことを親から禁じられていたから、しかたなく、「これ、公園で見つけたんだよー」と嘘をついて何とかことな…

ヤギ

ぜんぜん関係ないけど、むかしぼくはヤギのことを「ヒツジの毛を刈り取ったもの」だとして認識してました。幼少時、母親にそう教わったという記憶がはっきりとあるのだけれど、本人に追求しても「覚えがない」とシラを切るばかり。 おかげでえらい恥をかいた…

文鳥

どうにも掃除機の吸い具合がよくない。寿命か。はたまた袋が既に許容量を超えているのか。等の思いを抱きつつ、さりげなく吸い込み口を見たところ、25年前に籠を飛び出してから行方不明になっていた文鳥が、きれいにひからびた状態で挟まっていた——というの…

くり返し

はっきりと学校で教わったという記憶はないのですが……でも、そうだったのかなあ? 「おなじ言葉をくり返すのを避けようとしている」のって。『翻訳家の仕事』(岩波新書)で、丘沢静也がそんなことを書いてたんだけど。 九年間、学生たちからたくさんのこと…

1Q

「あー、イチキューハチヨンって読むのか。アイキューハチヨンって読むのかと思ってた」なる声を2件採取。もちろん、こうした動きも、あらかじめ見越したうえでのタイトルなのでしょう。たぶん。7年ぶりの長編と謳われているあれ(→●)についての話。

続修正

報告。前回(→●)「louse」と書くべきところを、「louce」と打ってました。看過不可。ダブル赤面。もうしわけない。調べる手間を惜しむと、こういう目に合う(恥をかく)といういい証左で。 以下、何となく思い出したこと。 中2の英語のスペリングテストで…

霊降ろし

まったくもって、田山朔美というひとに関する情報は持っていなかったのだけれど、春日武彦が読売の書評で褒めていた(→●)のを機に手に取ってみたのです。特に、春日氏が、評の最後で「読んでよかったなあと素直に思える小説」と記していたのに、びびびと反…

修正

すいません。まちがえてました。前に書いた「lice」と「rice」の近似の件。「lice」(複数)ではなく、堂々と「louse」(単数)と打っていました。ぜんぜん気がつかなかったっす。赤面。 どうやら、英語の「r」というのは、 舌先を口の中のどこにも触れない…

エッセンシャル

16年ぶりの来日だとかそういうこととはまるで関係なく、最近聴いているのは、図書館で借りてきたサイモン&ガーファンクルの『エッセンシャル』。びみょうにここの世代とは(上とも下とも)ずれているから、このデュオの曲をじっくり聴くのは、実のところ、…

弓手

テレビとか映画を見ていて、左で箸やペンを持っているひとを目にすると、まあ「嬉しくなる」というほどの激しい感情ではないのだけれど、それでも、かすかに、自分の中で何かがぴくりと反応するのはれっきとした事実なんですね。ある分野での、マイノリティ…

巷説元

ひょっとすると、世代のちがうひとたちとは共有できてないのかなあと少しびくびくしつつ持ち出してみるのは、たとえばこんなエピソード。「ある日本人がアメリカに行ってレストランに入り米を頼んでみたのだけれど、ぜんぜんウェイターに通じなかった。どう…

少年/少女趣味

某所でね、少女趣味という言葉を侮蔑語の一環として扱っている文章に触れたんですよ。まあつまりは、甘ったるいとか考えなしとか、そういう意味で。ちなみに、侮蔑語を投げ掛けられた対象は(生物学的には)成人男性。 で、まあここで、少女趣味が侮蔑語とし…

夢の着想

あ。ちょっと驚いた。というのは、何だ、夢の中で「ウロボロスの蛇」が出て来た、ってエピソードは捏造かもしれないんだ。 Wikipedia:アウグスト・ケクレ 本当にケクレがこれらの夢を見たかについては疑うむきもある。 わりにショック……。睡眠信仰、という…

妖怪としての金融恐慌

なるほどなあ、と例によって例の如し、何に感心しているのかというと、先月26日の読売新聞で——またもや古い話で恐縮——山折哲雄が金融恐慌を「妖怪」に喩えていた文章に対してなのだけれど……これって、あれですよね、下の本で京極夏彦が通り魔を「妖怪」に喩…

ハイブリッド

沃野、というくらいだから、たぶん他にもあるのだろうな、とは思いつつ、現時点において自分が思いつけたのはこのくらいっすねえ。日本語におけるハイブリッド。名詞限定で。 ひらがな×漢字:「め組」「手ぶら」 カタカナ×漢字:「レ点」「セ氏」 ひらがな×…

御家芸

古い話。そうですね、そうとう古い話。先週の続きです。どうしてドラマ『西遊記』において、三蔵法師を女優が演じるのだろうかについての続き。 まずは、下の文章を読んでいただけるとありがたいです。 魔法少女は必ずペットを連れ歩いている。これは『アッ…

袋叩き

ほら、あれですよ。ぼくにとっての「大麻」のイメージって、10数年前にここから得られたものが主なので。 僕はずいぶん前に健康のために煙草をやめた人間だけど、経験的に言って、マリファナというのは煙草なんかより遙かに害が少ない。煙草と違って中毒性も…

ハゲコウ

単純なので、旭山動物園関連の本をまとめて読んだあとでは、どうにもこの「羽根を刈り込まれた」メスのハゲコウの存在が気になって……。 お騒がせハゲコウ 名前つけて(→●) 展示場の前には、「わたしが2009年4月にお騒がせした張本人です」と書かれた看…

ウグイスの由来

古い話で恐縮。といっても先週日曜朝6時の出来事です。NHK-FM「朝のバロック」(実はこの時はじめてこの番組を聞いた・目覚ましがわり)で、松田輝雄さんがウグイスの名の由来について語っていたんですよ。曰く、 「昔はウグイスってのは『ホーホケキョ』じ…

三蔵役

実のところ、これを読んだら「どうして『西遊記』がドラマ化される際には、いつでも三蔵法師役に女優が割り当てられるのか?」が判るかと思ったんですよね。これ、というのは、斎藤美奈子著『紅一点論』のことなんだけれど。紅一点論―アニメ・特撮・伝記のヒ…

睡眠妄執

有名らしいっすねえ。ただしぼくは今回はじめて知った次第。京極夏彦のショートスリーパーぶり(→●)。ここに出てくる「4時間以上寝ちゃうと、調子が悪くなります」というフレーズには、けっこうどきっとさせられるものがありますね。確かに——自発的なもの…

親しらず

そういや20代のころにはやたらと(といってもふたりだけだけど)頬の片側を腫らしているひとたちを見かけていたものです。「なんで?」と問うと、「親しらずを抜いてきた」との答え。へえ、親しらずってこわい(つーかめんどくさそうな)もんだなあ、と鏡の…

「男のくせに」といわれても

『知らないと恥ずかしいジェンダー入門』読了。加藤秀一著。朝日新聞出版。2006年。 なぜ急にジェンダーに食指? という問いには、「京極夏彦の『絡新婦の理』がたいへんおもしろかったから」とうそいつわりないところを答えておきます。いや実際そうなので…

唐突ですが……

優しさってのはホメオスタシスに他ならないっすよね?(「優しさはホメオスタシス」ってのは、キャッチ的にけっこういいような気がする……)

予行演習

毎度どうも。という感じで花粉症の症状は今年も健在。同志の皆さんはいかがですか? 慣れましたか? 鼻が詰まってどうにも苦しくて眠れぬ夜には何を考えてやり過ごしていますか? ままならない体、という存在をこの時期ほど意識せざるを得ないことから、どう…

割に気にしてる迷信

1位……はお岩様に関することっすね。「お岩様について語ってはいけない。下手に(正式な手続きを経ずに)語ったりしたら、確実に呪われる」と、これを書いている最中もけっこうびくびくしてたりしているのですが。いやほんとに。子供時代に受けた教育のおか…

『塗仏の宴』読了

はは……。読み終えて、いささか疲れを感じてたりして。「宴の支度」「宴の始末」の2冊込み。祭りのあとの徒労感、とでも表せばまた座りがいいのだろうけれど、それも違うし。いや違わないのか。シリーズ7冊目にして、それこそ憑きものが落ちたという感じも…

『絡新婦の理』読了

美人3姉妹に蜘蛛屋敷に連続目潰し魔にフェミニズムに——堕天使、黒い聖母、アンドロギュヌス。1冊の本でこれだけの材料を使い熟せているという技術にとにもかくにも感嘆の息を漏らさざるを得ないっすよ……。いやほんとに。駒の控え加減(加えて話法の均衡)…

『鉄鼠の檻』読了

話者としての関口巽の復活にまずは1票。禅を扱っているということにも加えて1票。積雪の箱根という舞台設定にもさらなる1票。それから——と、このあと続けるのはいささかのさわりがあるので、まあ、読んだひとには「あれのことか」とわかる、とだけ付け加…

『失われた時を求めて』読了

やあ。と、学校の課題とか仕事上の必要とかで手に取ったのではない、純粋に、どういうのだろう? といった好奇心でぜんぶ読み通したひととは、何となく、仲よくなれそうな気がします。握手をしたい。「ゲルマント公爵夫人とゲルマント大公夫人の区別が当初つ…